タッチフットボール未経験の方へのガイドを、
プレイヤーの皆さんの理解を深めるための情報を掲載していきます。
タッチフットボールコード(精神)
タッチ(フラッグ)フットボールは誰でも、何処ででも、手軽に、安全に、フットボールの魅力を楽しむ為のチーム・スポーツです。 性別年齢を問わず、小人数で、小さなフィールドで、装具を用いず、理解しやすい競技規則と短い試合時間で、格闘競技の要素を排除して、 フットボール特有の魅力である技術、スピ−ド、戦術、チームプレー等を楽しむゲームです。タッチフットボ−ルは、アメリカンフットボールに 準じた競技規則ですが、安全を最優先して、身体接触(コンタクト)を最小限にとどめました。アメリカンフットボールから力の要素を除いたのが タッチフットボールです。健康で安全なスポーツを育成普及させる為には、プレーヤーは、ルールの大前提となる、スポーツパーソンシップを 遵守しなければなりません。以下は、タッチフットボールの精神で、競技規則に優先して尊重ください。
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プレーヤーの安全を
最優先せねばならない。 - ル−ルは守るべき最低の条件である。安全を守る為にはプレーヤー個々の努力が必要である。危険な身体の接触は絶対に行ってはならない。特に、体力を利用した、激しい或いは勢いをつけた接触(ブロック)、タッチは絶対に慎まねばならない。
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相手プレイーヤーに思いやりを持って
プレーしなければならない。 - 技術、体力等の水準が異なるプレ−ヤ−が共に楽しむのがタッチフットボ−ルである。上級者は下級者をリ−ドし、保護し、共にプレ−を楽しむ姿勢を忘れてはならない。ゲームは、プレーする2つのチームが創造するコミニュケーションの場である。
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競技規則はその精神を理解して
正々堂々とプレーせねばならない。 - 規則を曲解して、その規則の不備をつく行動はスポーツではない。セルフフジャッジが、タッチフットボールの理想の一つである。
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故意に
競技規則を犯してはならない。 - 勝敗に執着した競技時間の不正な浪費、審判の妨害等は競技運営の大きな妨げとなる。 5.スポーツはプレーヤーの為にある。競技規則は、プレーヤーの為にある。 全てのプレイヤーが、能力体力に応じて、タッチフットボールに親しめるような、競技規則であるべきである。
歴史
タッチフットボールとは、アメリカンフットボールのもつ爽快感と戦術の楽しみを、 誰にでも安全に簡単に味わえるように作られた新しいスポーツです。ボールを持っている人をタックルして倒す代わりに、両手でタッチすることでタックルと見なすルールから、 「タッチフットボール(タッチフット)」と呼ばれています。
アメリカでは元々、アメリカンフットボールが国民的スポーツであり、 手軽に楽しめるタッチフットボールは、子供から大人まで広く楽しまれています。 日本国内においてこのルールを統一化し、このタッチフットボールを「生涯スポーツ」として広めるために、 1992年に日本タッチフットボール協会(現在の日本タッチアンドフラッグフットボール協会)が発足しました。
類似したスポーツに、腰につけたフラッグを抜くことでタックルの代わりと見なす「フラッグフットボール」という 競技もあり、両方ともにアメリカンフットボールを元にした競技です。(当関東オープン連盟では、フラッグフットの試合は主催しておりません)
魅力
- 手軽に楽しめます
- タッチフットボールは、アメリカンフットボールの格闘技的要素を排除した、誰でも気軽に楽しめる競技です。 ヘルメットやショルダーパッドなどは装備せず、ボールさえあればプレーできます。相手を押したり、 倒したりすることはルールで禁止されています。 なので、体力差のあるプレイヤーが混在する、男女ミックス戦というカテゴリーも開催されています。
- 全員で楽しめます
- タッチフットは、1チーム6人で行いますが、交代が自由に行えます。オフェンスとディフェンスで全員入れ替わるチームもありますし、 状況に応じてどんどん選手交代が行われます。なので、試合でチームメイトみんながプレーを楽しむことができます。 また、全員がパスをキャッチする資格があるので、パスキャッチのもつ空中戦の醍醐味を選手みんなが味わうことが出来ます。 ちなみに本家アメリカンフットボールでは、オフェンス選手11人中、パスキャッチの資格があるのは6人だけです。
- 本当の魅力はその奥深さ
- タッチフットは、ただの「簡易版アメフト」ではありません。 誰でも楽しめると気軽さの同時に、非常に奥深い側面も持ち合わせています。パワー要素が排除された分、技術やスピード、戦術・戦略が非常に重要になってくるのです。オープン部門のアスリート達による完成度の高いプレーや、洗練された作戦、緊迫した試合展開などは見ごたえ十分です。
- 運動能力だけが戦力差ではありません
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どのような球技にも作戦はつきものです。 しかし、このタッチフットは、作戦というものが非常に重要な競技なのです。 この競技では、一回一回のプレーごとに、左図のように作戦会議(ハドル)が行われます。このハドルでは、前のプレーでの情報収集の結果が伝えられたり、次のプレーでどのようなプレーを行うかが話し合われます。
各チームはプレー集(プレーブック)を持っています。事前にプレーブックを練り、その完成度を高め、対戦相手の情報を元に作戦を考え、実際の試合中もプレーごとに作戦会議を開きます。会議だらけでサラリーマンが聞いたらうんざりしそうですが、これらの「作戦」が勝敗のウェイトを重く占める展開も大いにあります。
体力で勝てなければ、頭脳で上回ることで勝機が見えてくる競技なのです。
ゲームの概要
それでは、実際にどうやってプレーするのか、簡単にご説明します。
ボールはアメリカンフットボール公式球(ジュニアサイズ)を用います。女性の小さな手でも投げられるサイズのものです。
フィールドは80ヤード×40ヤードの大きさです。その両端10ヤードが「エンドゾーン」と呼ばれる得点ゾーンで、ここにボールを持ち込むことができれば「タッチダウン」となり、6点が入ります。サッカーやラグビーの様に、攻守がめまぐるしく入れ替わる事はなく、どちらかというと野球のように攻守の切り替えがはっきりと分かれています。
オフェンスチームには4回の攻撃権があります。この攻撃権を持っている間に10ヤード以上進めば、新たに4回の攻撃権が与えられます。これを繰り返すことで、タッチダウンを目指します。
4回の攻撃で、10ヤード進めなかったり、タッチダウンできなかった場合は、攻守交替となります。
オフェンスのプレーは、大きく分けて「パスプレー」と「ランプレー」の二つに大別できます。
プレーが始まった地点より後方からであれば、プレー中一回のみ、前方へパスを投げることが出来ます。 キャッチできずに地面に落ちると攻撃権を一回消費し、元の地点から次の攻撃となります。
長所:ロングパス一発で一気にタッチダウンも狙える
短所:失敗すると前に進めず、逆に空中でディフェンスにキャッチ(インターセプト)されると、 攻撃権を何回分持っていようとも攻守交替となってしまう
「ランプレー」
ボールを前方に投げることなく、直接ボールを持って走るプレー。ボールを持っていないプレイヤーは、 パスと見せかけて囮になったり、ディフェンスをブロックして、味方のボール保持プレイヤーの走路を確保します。
長所:短い距離でも、着実に前に進める可能性が高い堅実なプレー。
短所:長い距離を一気に獲得することは難しい。
ディフェンスは、オフェンスの攻撃を、パスを通させないように守ったり、ボールを持っているプレイヤーにタッチして前進を止めます。タッチダウンを取られる前に、4回の攻撃権を使い切らせたり、相手のパスを奪いとる「インターセプト」で攻守交替を狙います。